約1000本の桜と菜の花の競演!須崎市桑田山「雪割桜」の絶景がスゴい

いつの時代も人々を魅了する桜。高知県須崎市では「雪割桜」が今まさに満開となり見頃を迎えている。
取材日(2018年3月6日)は晴天に恵まれた絶好のお花見日和!インスタ映え必至の絶景は今週末ならまだ間に合うぞ!

須崎市の山間に位置する人口2000人ほどの吾桑(あそう)地域。
中心からさらに山の中腹にある桑田山(そうだやま)地区では、「雪割桜(ゆきわりざくら)」が見頃を迎えている。


正式名称は「椿寒桜(つばきかんざくら)」といい、早咲きでおしべが長く濃い綺麗な桃色の花びらが特徴的な品種。例年、2月末頃から3月初旬に満開になるため、一足早い春を告げる花とも呼ばれる。

 

1本の枝から80年の歳月をかけて1000本の桜に


実はこの雪割桜、もともとこの地区に咲いていたものではないそうで、約80年前に地区の若者3人が愛媛県松山市に遊びに行った時に綺麗な桜が咲いていたことに感動し、3本の桜の枝をもらい大根に差して持ち帰ったものを地区に植えたのが最初なのだそうだ。
そして持ち帰った3本のうち1本だけ桜が咲き、そこからまた接ぎ木をしてその数を増やしていったという。


その後も、もともと個人の所有する柑橘畑だった土地などを利用して接ぎ木を続け、今では桑田山地区全体に1,000本ほどの雪割桜が植えられている。


これらの桜は地元『雪割桜の里づくり推進協議会』のボランティアによって管理、維持されているというから驚きだ。
雪割桜は他の桜に比べると、サクラてんぐ巣病などの病気にも強い品種だというが、見頃を迎える前には集落の人たちが総出で必ず下草を刈っているという。

訪れる人たちの駐車場の誘導や監視も行っているが、その顔ぶれは年配者がほとんど。
地区も過疎化が進み、年々手伝ってくれる人たちは減っている。
それでも来てくれたお客さんのために、と毎日走り回り汗を流しているのだ。

『雪割桜の里づくり推進協議会』の大崎輝幸(てるゆき)さんに、お世話している中で嬉しかったことを聞いてみた。

「人もおらんなりゆうし、お世話する人も減りゆう。大変やけど、桜が綺麗に咲いたときが嬉しいねぇ。あとは、たくさんの人に来てもらえたときやね。普段は人の声も子どもの声も聞こえんところやきね。」


日の当たり方、その年の気候によって毎年微妙に色が変わる雪割桜。
今年は少し桃色が薄いとのことだが、菜の花の黄色と青空とのコントラストはため息が出るほどに壮麗で、ずっと眺めていられるほどである。


開花の時期になると4~5回は通うという人もいれば、噂を聞きつけ、県外や市外など遠方から訪れる人も年々増えているという。取材時も香川や愛媛、神戸ナンバーの車が次々とやってきて、地元テレビ局も取材に訪れるなど、平日にもかかわらず賑わいを見せていた。


また、開花期間中は売店も営業しており、人気の手づくりこんにゃくやおでん、桜もち、ちらし寿司などが販売されているので、地元ならではの味を楽しみながらの花見も良いだろう。

満開になってから1週間~10日ほど見頃が続くというこの雪割桜。
桜と菜の花のコントラストが美しい絶景の裏側には、雪割桜を楽しんでもらうために守り続けている地区の人たちの下支えに感謝しつつ、土佐の春ならではの風景を堪能してほしい。

 

アクセス情報と駐車場

高知自動車道須崎東インターチェンジからは、佐川町方面へ向かう国道494号線に入って最初のトンネルの手前を桑田山地区方面へ左折。


道なりに進むと新設の臨時駐車場(約70台駐車可能)があり、そこから徒歩で10分ほど。


その他、桑田山神社にも臨時駐車場あり。
駐車時はいずれも300円の整備協力金が必要。

◆あそう村だより(吾桑公民館)
http://asoukouminkan.blog78.fc2.com/

文・写真/上野伊代

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