高知家の◯◯
  • facebook
  • twitter
  • instagram

優しく心地よいウクレレサウンドを高知から発信 活動を再開したsong sparrowが四国銀行のために書き下ろした楽曲とは

この情報は2021年2月26日時点の情報となります。

    line

    高知市を拠点に活動する、ウクレレプレイヤーがいる。ハワイで行われた世界的なウクレレフェスティバルに、日本代表として参加したこともあるKyas(キャス)さんだ。

    大学時代を高知で過ごし、その後も高知で音楽活動を続けるキャスさんにお話を伺った。

     

    ウクレレと出会い、活動の場が世界に広がる

    キャスさんは、もともとギタープレイヤーだ。

    高知大学に通っていた時に軽音楽部に所属し、バンド活動にのめり込んだ。その時に結成されたのが「song sparrow」という3ピースバンド。

    その後はバンドを中心に精力的に活動を行い、大学卒業時、音楽の道を目指すほど熱心に取り組んだ。

    しかし、音楽で食べていくことは難しく、地元・愛媛県の企業に就職。

    それでも、時間を作っては高知に通い、音楽活動を継続していたのだという。

    キャスさん:当初は高知をメインにライブ活動を行っていましたが、挑戦したいという思いから、少しずつ県外のライブにも出るようになっていきました。当時まだ珍しかったインディーズの音楽サイトに自分たちの楽曲をアップロードするなど、たくさんの人に楽曲を聞いていただけるように工夫していました。

    そして、そのサイトでavexの目に留まり、2008年インディーズデビューを果たした。

    その頃には、活動の拠点を愛媛から高知に移していたキャスさん。

    楽器の販売やライブ会場の運営を行う「楽器堂」が、新たに音楽教室を立ち上げるということで講師として仕事をする傍ら、自身の音楽活動を続けていくこととなった。

    この楽器堂の社長が、キャスさんをウクレレの道に導いてくれた人だ。

    キャスさん:社長から「ウクレレ教室を立ち上げたいから、講師をしてくれないか」と突然言われ、最初はギターもまだまだ上手くなりたいのに…と躊躇しました。でも、自分の手先が器用なところが活かせる楽器なのでチャレンジしてみようと思い、そこから猛特訓を重ねました。

    そしてウクレレを初めて2年で、全日本の「The Ukulele Contest」でテクニック賞を受賞するまでに上達。ハワイで開催される大会に日本代表として参加する。

    キャスさん:これをきっかけに海外で演奏する機会が増え、言葉が違う、文化が違う観客の前で演奏する難しさを知りました。自分の思いを「音楽で伝える」ということに、甘えがなくなったと思います。

    世界のさまざまな場所で演奏をすることで、技術だけでなく表現力に磨きがかかった。

    キャスさん:優しい曲、力強い曲など幅広い演奏を心がけています。自分の演奏のベースにあるのは、高知の風景。「自分の演奏はコレ」と決めつけることなく、自然から着想を得て演奏しています。

    また、演奏スタイルだけでなく、曲作りにおいても高知の環境は大切だ。

    キャスさん:高知にいるからこそ、作曲できていると思います。高知の景色や自然の中をドライブしながら作曲のヒントを得ることもあります。自由な発想で、伸び伸びと音楽活動ができているのは高知ならではだと思いますね。

    個人の活動が軌道にのる一方で、song sparrowとしての活動はメンバーの上京などで10年ほど休止していた。そして2020年、活動を再開することとなる。

     

    四国銀行からのラブコールで活動再開

    活動再開のきっかけとなったのが、四国銀行を表現する「コンセプトソング」を制作してほしいという依頼だった。

    song sparrowに楽曲制作を依頼した営業統括部の藤坂さんにお話を伺った。

    藤坂さん:さまざまな世代の人に、親しみを持っていただきたいという思いから、高知を拠点に活動していたsong sparrowさんにコンセプトソングの制作を依頼しました。10数年前にCMに楽曲提供をいただいて以来、2度目のご縁です。完成した「bloom」という楽曲は、お客様はもちろん、行員に向けても自分たちの仕事を見直し、やりがいを持って働けるきっかけになればと思っています。

    キャスさん:作曲は比較的スムーズに進みましたが、悩んだのは歌詞です。そこで、知ってるようで知らない行員さんの仕事を改めて意識しました。何度も近所の支店に通って、じーっと行員さんの動きを観察するなどして、作詞しました。かなり怪しかったと思います。笑

    そうして、コツコツと毎日を積み重ねることの大切さを感じて「まっすぐなラインは はるか遠くで大きな円を描いた」という歌詞ができました。

    藤坂さん:日々の積み重ねが誰かの役に立っているという行員に刺さる楽曲で、私自身、何度も涙を流しながら聴きました。コンセプトソングの制作をsong sparrowさんにお願いして本当によかったです。

    この楽曲にはウクレレの演奏パートがある。休止期間中に磨いたウクレレの演奏技術、そして海外で培った音楽経験、人脈などが活かされて誕生した「bloom」。

    聴いた人の心にパッと花が咲くような温かい楽曲だ。

     

    <「bloom」fullはこちら>

     

    高知を愛し、高知をベースに活動するキャスさんが世界に向けて発信する優しくて心地よい音楽。

    今後の音楽活動から目が離せない。

     

    文/長野春子