高知家の◯◯
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「女性料理家3人と行く高知満腹ツアー 第二章」食べ歩きスト・マッキー牧元の高知満腹日記 その61

この情報は2019年7月21日時点の情報となります。

アンジャッシュ渡部さんが「食べ歩き道の師匠」と呼ぶマッキー牧元さん。立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。

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「高知で最高の和食を食べさせるから」。

それだけを言って、場所もどんな店かも言わなかった。

女性料理研究家3人と行く、高知の旅である。

行く途中でコンビニに寄って、ソフトドリンクとビール、日本酒を買い出しする僕にかなり疑問を抱いたらしいが、それでも何も言わなかった。

「え? ここ?」

3人目を丸くしている。それもそのはず、魚屋の店頭である。

ここは、高知県吾川郡いの町にある魚屋「魚兼」である。

魚屋の店頭に、小さいテーブルが置いてあるだけで、椅子もない。

しかし、最初の皿が置かれ、それを食べた瞬間に、一同頷いた。

「これはすごい」。

数々の美食を食べてきたであろう、彼女たちが美味しさに微笑んでいる。

それは、鮎をウルカ塩麹漬けにし、桃とブルーチーズ、イチジクとデイル、ビワと合わせた前菜であった。

どれも塩梅がピタリと決まって、味のバランスが素晴らしい。

続いての煮物椀で、また一同押し黙った。

鱧、トマト、三つ葉、青柚子のお椀に、ただ唸る。

そして一本釣り潤目鰯おから鮨 、神経締め鯖鮨と続いて、もういけません。

全員嬉しくて笑いっぱなしである。

元京都の一流料亭で修行してきた店主岡崎さんの手による料理は、高知の質の高い魚を一味も二味も高みに登らせる。

お造りは、カツヲの刺身とたたき、アヒージョにしたカツオの心臓、夏野菜の炊き合わせも素晴らしい。

「仁淀川といったらうなぎでしょ」と炭火焼にした鰻の蒲焼にうざくときて、自家製ぬか漬けに、カツオと玉ねぎの炊き込みご飯が出された。

そして一同この笑顔である。

「魚兼」の後は白木果樹園に行って、文旦やキャビアライム、小夏を試食し、さっそく皆さん、自宅へ小夏を送っていた。

夜は、みなさんをもう一度驚かせたかった。

そこで「ゆう喜屋」へお連れする。

ここの魚は、今まで食べてきたカツオやサバは一体なんであったのかと思うほど、質が高い。

高知で一番ではないかと思う店である。

カツオ、サバ、キス、アジ、・・・。

もう見た目からして艶っぽい。

そして食べる側から、押し黙り唸る。

本当の魚の生命力に、ただ唸る。

もはや放心状態である。

「してやったり」。ほくそ笑みながら二日目の夜は更けていくのであった。

 

魚兼

住所:高知県吾川郡いの町藤町15

白木果樹園

住所:高知県土佐市宮ノ内435

ゆう喜屋

住所:高知市帯屋町1丁目9-25