「昼酒天国 高知のカオスなフードコート『ひろめ市場』を食べ尽くすの巻」食べ歩きスト・マッキー牧元の高知満腹日記

立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなすタベアルキストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。

高知が昼酒天国だということを知ったのは、「ひろめ市場」である。

昼に出かけると、女子高生がケーキを食べながら宿題をしている横で、おっさんたちが赤い顔をして酒を飲んでいる。

東京の女子高生ならば、こんなとこでケーキを食べたり宿題はしないでしょ。

普通は避けるでしょ。もしくは席を移動するでしょ。

だが高知の女子高生たちにとっては、ごく当たり前の日常なのだろう。

平然として、我関せずという顔で、宿題に没頭している。

こうして高知の女性は、精神が鍛えられていくのか。すごい。

おっさんたちも、昼から酒飲んで、世間様に申し訳ないという気配が、微塵もない。

昼酒というのは、昼に酒飲んじゃうぞという、小さな罪悪感があって、なおさら酒がうまくなるのだが、高知ではそういう感覚はないらしい。

夜は夜でまた、大宴会である。20代から〜80代まで大勢が集結して、あちこちで酒宴が起こっている。

集団酒宴である。

酒の飲めない人なんかは、この光景を見ただけで酔ってしまうのではないだろうか。

「ひろめ市場」は、いわゆるフードコートである。

居酒屋から肉のバル、インド料理、中華料理、スイーツ、クジラ専門店、餃子屋、ピザ、スィーツなど70軒がひしめく、フードコートである。

だが、そのほぼすべてに酔っ払いがいるので、フードコートというより飲んべえコートである。

「お城下広場」や「自由広場」にある共通席で、様々な料理を持ち寄ってもよし。

さらには各店舗内でも、ドリンクを頼めば他店の料理を持ち込んでも良いという自由なルールもある。

これは飲んべえならたまりません。

中は「ひろめばる」「ぎっちり日曜市」「乙女小路」「はいから横丁」「いごっそう横丁」「龍馬通り」と、分かれているが、境目がなく、どこからどこまでがハイカラ横丁なのかわからん、というルーズさも、実に楽しい。

それでは飲むぞ。

まずは高知といえばカツオだろうと、「やいろ亭」で、名物の塩たたきを買えば、身が滑らかで、鉄分がグッと舌に迫り、酒だ酒だ高知の酒を持って来いとなる。

馬スジ煮込みは、コラーゲンが豊かで、トロトロと解けるように崩れていく。こいつには焼酎お湯割だな。

クジラ専門店「千松」のさえずりは、ふんわりと甘く、皮の刺身は、シコシコとして噛んでいくと甘みがじっとり現れる。

葉ニンニクと味噌によるクジラのぬたは大至急燗酒だな。

あるいは、そうめんにリュウキュウ、小ナスが入った「つがに汁」に燗酒を合わせるのも良さそうだぞ。

「豚バル」の「ペラかつ」は薄い薄いトンカツだが、脂がだらしなくなく、しまって甘い香りがある。

このペラかつとソーセージには、やはりビールだな。

「プティベール」では、土佐あかうしの「腕ステーキ200g」3200円を頼んでやった。

鉄板に乗ったステーキを食べながら、少し優越感に浸り、口に運べば「噛め、もっと噛め」と肉から煽られる。

むむう。噛むほどに味が出てくるステーキには、やはり赤ワインに登場してもらいましょう。

肉に、ニンニクつけて、赤ワインをグビリ。

 

さあこの後は、どうしよう。

ウツボといくか、馬刺しといくか。

土佐ジロー、はちきん地鶏、四万十鶏の三点セットで行くか、うなぎ蒲焼といくか。

それとも、ちりめんじゃこアヒージョか、トリッパライスといくか。

選択肢がありすぎて、選べません。

結局は、酔いに後押しされて、「ええい、全部頼んじゃえ」となるのでありました。

 

高知市帯屋町2丁目「ひろめ市場」にて

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