「多彩な魚たちに酔う。高知の様々な海の恵みを堪能できる酒亭を見つけた!の巻」食べ歩きスト・マッキー牧元の高知満腹日記 その62

アンジャッシュ渡部さんの「食べ歩き道の師匠」、マッキー牧元さん。立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。

繁華街から離れた、閑静な住宅街に、粋な料酒亭を見つけた。

店は清潔感に満ちて、白木のカウンターがすくっと伸びている。

小上がりもテーブル席もあるが、こうした店は、カウンターがいい。

おしぼりで手を拭き、品書きを見る。おお、魚の種類が多い。

男前の板長と相談しつつ、カツオ、アオリイカ、グレのあぶり、ホウボウ、めんどりを盛り合わせで頼み、別に真鯛の薄造りを頼む。

突き出しは、ミナミマグロの握りと、ほうれん草胡麻和えである。

それで杯を傾けていると、お造りが運ばれた。

人数に合わせて、それぞれに一切れずつ盛り合わせてくれるではないか。その気働きが、心憎い。

アオリイカは分厚く、ねっとりと甘い。カツオは鉄分の血潮を上げる。

ホウボウは、海の香りを放ち、グレの炙りは、活かった身が歯に食い込んで、ほの甘い滋味を滴らせる。

めんどりとは変な名前だが、おじさんとも呼ばれる赤い魚で、海ヒゴイである。意外にしっこりとした歯ごたえでで、脂はあまりない。

かすかに甘い 流れ子の煮付けを頼み、また聞いたこともない、がっちょの唐揚げを頼んでみた。

これはメゴチである。サイズがいい。

「この大きさがが味が濃いんです」とご主人がいうように、大きくもなく、小さくもなく、ちょうど少年といったサイズで、噛んでいくとしぶとい味が湧き出てくる。

2キロ近いというタチウオの塩焼きは、香りが豊かで、噛むほどに甘みがある。

「こいつは旨いんですけど、値が下がった時を狙って買っているんです」。

この言葉こそが、いい店の証左である。

「大キスの塩焼き」は、中心が少し半ナマでエロい。

「アコウのあらだき 」は、皮や皮下のコラーゲンがてろてろで、口腔内の粘膜に甘えてくる。

最後は、「鯛めし 」にした。

鯛の出汁で炊いたご飯を、炊き上がりに、焼いた鯛の身と骨を入れて蒸らしたご飯である。なんと品がいいのだろう。

米一粒一粒に、鯛の味が回って、しみじみと旨い。

こりゃいい店を見つけた。また来るな、確実に。

 

高知県高知市はりまや町3丁目「凛々 鈴のや」にて

人気記事ランキング

高知家はいそんな家族で大家族
高知家無限大MAP
「高知家の魅力」大全集