「高知県人のソウルフード『くいしんぼ如月』のチキンナンバンを、いちどは食わんといかんの巻」食べ歩きスト・マッキー牧元の高知満腹日記 その64

アンジャッシュ渡部さんの「食べ歩き道の師匠」、マッキー牧元さん。立ち食いそばから割烹、フレンチからエスニック、スィーツから居酒屋まで、年間600回外食をし、料理評論、紀行、雑誌寄稿、ラジオ、テレビ出演を超多忙にこなす食べ歩きストのマッキー牧元さんが高知の食材・生産者さんをめぐって紹介する「高知満腹日記」。

高知でコンビニに入って、目が点になった。

店内に、ほっかほっか亭のような、弁当注文コーナーがあり、さらに奥には、厨房まであるではないか。

これが高知県人の隠れソウルフードといわれる、「チキンナンバン」を輩出した店、「くいしんぼ如月」である。

創業41周年、高知県人なら必ず食べたことがあるどころか、週一回以上食べていたという家庭が多いと聞く。

例えば、大学受験を経て県外の大学に行く高校生が、別れを告げにくる。

「県外に行っても、チキンナンバン食べるきね」。

「県外には如月、無いきよ」。

「えっ?」と、驚くという。

多くの高知県人は、日本全国に如月のチキンナンバンがあると信じて育つのであった。

しかしチキンナンバンといえば宮崎県である。

それが何故に高知なのか。

元々はこの会社の社長が、九州にゴルフで行き、出会ったらしい。

その美味しさにはまり、高知に帰り、工場の出窓の窓口で「チキンナンバン弁当を」売っていたら、評判を呼んで店舗化し、増えていった。

では早速食べてみよう。

単体の「チキンナンバン」としょうが焼きとセットになった「チキンナンバンチョイス(他にも、牛スタミナ焼き、玉子焼き、唐揚げ、ハンバーグが選べる)を頼んでみた。

注文が入ると、奥の厨房にいるパートのおばさんがテキパキと動き出す。

瞬く間に運ばれた。

揚げたて熱々のチキンナンバンには、オーロラソースがとろりとかかり、チョイスの方の生姜焼きも炒めたてである。

「あり」である。

揚げたての衣の香ばしさと「カリリ」とした軽快な食感、そこに甘くて酸味の強いソースがかかるのがいい。

あっさりとした肉とソースの濃さ、香ばしさのバランスが良く、ご飯が猛烈に恋しくなる。

実は昼食を食べた後の試食だったが、つい箸が進んで、ペロリと一枚食べてしまった。

一方生姜焼きも味は濃いが、豚肉がいい。

ご飯は高知県産米で、配合秘密、チキンナンバンは胸肉、唐揚げはもも肉を使う。

今度は唐揚げチョイスで、W鶏攻撃というのもいいかもしれない。

おかずだけを頼むことも可能で、夕飯の家族のおかずに買って行く人も多いと聞く。

これは油脂、旨味、甘みと、本能的食欲歓喜三大要素が散りばめられていて、常習性を呼ぶ料理である。

ついでに「ジャポリタン」も頼んでみた。

麺が極太でもっちりしたソース焼きそばなのだが、ケチャップをつけると、途端にナポリタン寄りになる。

ナンバンの刻み、皮煮も入っている点も心憎い。

店は、朝7時から24時までと、コンビニ営業時間である。

その営業時間で、常に作りたての料理を出すのだからたまらない。心意気だろう。

毎日来る人もいて、レジで「いつもの」と言って買うという話もうなづける、高知県人のソウルフードであった。

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